解体工事と固定資産税~池田市の補助制度について~

自宅や所有している建物の解体工事をする場合、工事前後には、さまざまな届出や手続きを行う必要があります。
そのような手続きに加えて、解体工事を行うにあたって、依頼者側である私たちが知りたいことの一つは工事や手続きに関連した出費がどのくらいになるのかといった金銭面ではないでしょうか。
解体工事の費用は工事業者からの見積り書で確認することができますが、解体工事をすることで税金面での変化もあります。
では、建物の解体工事を行うことによって、これまで支払っていた固定資産税などの税金にはどのような変化が生じるのでしょうか。

住宅の解体工事をした場合

それまで建物があることで支払っていた固定資産税や都市計画税は、解体工事によって建物がなくなるため、支払う必要はありません。
しかし、「建物がないと固定資産税が高くなる。」といったことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
そのため、誰も住んでいない空き家状態の住宅も、そのまま放置されているという現状があるようです。
それは、住宅用地の場合に受けられる固定資産税の特例措置が関係しています。
固定資産税の特例措置とは、住宅が建っている場合に、土地に対して発生する固定資産税が軽減されるというものです。
例えば、住宅用地200平方メートル以下であれば、固定資産税は固定資産税評価額の6分の1、都市計画税は固定資産税額の3分の1が減額されます。
固定資産税のことだけを考えると、建物を解体するよりも残しておいた方が良いのではないかと感じるかもしれませんが、もし家屋が特定空き家に該当すると判断された場合には、固定資産税の軽減特例措置の対象外となってしまいます。
また、特定空き家と判断される建物の状態では、建物周辺の近隣住民に対して環境面や衛生面でも悪影響を及ぼす状況になっているとも考えられます。

池田市の補助制度

解体工事と固定資産税の関係についてご紹介しましたが、費用面だけでなく、建物の状況も考えて総合的に判断するべきではないでしょうか。
解体費用は高額ですが、助成制度を提供している自治体もあります。
大阪府池田市では、空き家等の木造住宅の解体工事に対して除去費用の一部を補助する制度を設けています。
池田市空き家等老朽木造住宅の除去補助
池田市では耐震性が不足している木造住宅など、一定の要件を満たしている場合、20万円の補助金を受け取ることができます。
申請の対象となる建築物などの詳細は、池田市のホームページから確認することができます。
空き家等老朽木造住宅の除却補助について

まとめ

解体工事によって建物が無くなった場合、固定資産税額にどのような変化があるのかを取り上げました。
高額な出費が伴う解体工事ですが、建物の劣化や耐震性の有無といった状態や周辺に及ぼす影響など、色々な角度から考慮し判断する必要があります。
また、池田市のように各自治体では、解体工事の際に受けることのできる補助や助成制度を設けている地域もあるので、もし、解体工事などを検討していれば、お住まいの自治体の情報を確認することをおすすめします。