所有している建物の解体工事をするにあたって検討できること

土地の有効活用や不動産投資を目的として、アパートやマンションを経営するという方法があります。
順調に入居者がいる場合には、定期的な収益も見込めるので、選択肢の一つとしてニーズがあります。
もちろん、そのようなアパートやマンションを経営することには、高額な初期投資に加えて、建設後も定期的な管理、メンテナンスが必要となります。
また、築年数が経過すると建て替えや解体工事などを検討する必要が生じることもありますが、今回は、アパートやマンションといった集合住宅を解体工事する場合に考慮する点のいくつかをご紹介いたします。
まず、どのようなタイミングで建て替えや解体工事を行う必要があるのでしょうか。

解体のタイミング

解体工事には、検討する必要が生じたり、状況によって検討できたりするベストなタイミングというものがあります。
・建物の老朽化
耐用年数が経過した建物や耐震性の問題などにより、解体工事の必要が生じる可能性があります。
・入居率
建物を解体する場合は、入居者に退去してもらうため、立ち退き料を支払う必要があります。
当然ながら入居率が高ければ、その建物にはまだ需要があるということになり、もし退去してもらう場合には、その世帯分の立ち退き料が必要になるため、入居率が低い、空室が多くあるタイミングで解体工事が検討できるかもしれません。
・大規模なリフォームの必要が生じる場合
築年数が経過すると、建物そのものは使用可能でも水回りや配管設備などの改修工事やリフォームの必要が生じる場合があります。
そのようなリフォームに多額の出費が伴う場合に、建て替えを検討することもできるでしょう。
では、実際に解体工事を行うという選択をしたとして、費用に関しては、どのような点を考慮しておくとよいのでしょうか。

建物構造によって異なる費用

一般的に建物の解体工事費用は坪数によって計算されます。
また、建物の構造によって単価も変わりますが、木造、鉄骨造や鉄筋コンクリートの3種の構造の中で、木造は単価が安く、鉄筋コンクリート造が一番高くなります。
そして、建物の階数によっても解体費用は変化します。

立ち退き料の支払い

立ち退き料とは、貸主側の都合で入居者に立ち退きを要求する際にその保証として支払う費用のことです。
建物の老朽化など色々な理由で建て替えや解体工事を行うケースがありますが、その場合に入居者への立ち退き料の支払いも予算に含めておく必要があるでしょう。

まとめ

建物の解体工事を行うタイミングや考慮する点のいくつかをご紹介しました。
アパートやマンションといった集合住宅は、戸建住宅に比べて、建設費用、解体費用共に多額の費用が発生します。
また、まだ入居者がいる中での工事の場合、その人々の生活にも直接影響するので、さまざまな要因を考えて検討しなければなりません。
そして、地域性や時代の流れなどによっても、その時々のニーズが異なるため、総合的な判断が求められることでしょう。
まずは、専門家に相談してアドバイスを求めるなどして判断材料を収集することから、始めてみることをおすすめします。